エンドツーエンド暗号化の意味
混み合った部屋の中でメモを回すところを想像してください。エンドツーエンド暗号化では、メモがスマートフォンを離れる前に鍵をかけます。そのメモを開ける鍵を持っているのは、受け取るはずの相手のデバイスだけです。
この2台のデバイスが「両端」にあたります。メッセージアプリやネットワークはメッセージを運びますが、扱うのは読める状態の文字や写真、通話ではなく、暗号化されたデータです。これにより、通信を監視している人だけでなく、設計上、サービスを運営する企業からもメッセージの内容が守られます。
これはマーケティング用の言葉ではなく、セキュリティ設計です。信頼できるサービスであれば、エンドツーエンド暗号化がどの場面で適用され、どのデバイスが対象で、バックアップがどう扱われるかを説明するはずです。
転送中、保存時、エンドツーエンドの暗号化
「暗号化」という言葉は、複数の異なる保護を指すことがあります。転送中の暗号化は、データが企業のサーバーに届くまでの間を保護します。ネットワーク上の第三者は防げますが、届いた後はその企業がデータを読める場合があります。
保存時の暗号化は、サーバーに保存されたデータを保護します。ストレージが盗まれたり侵害されたりした場合に重要ですが、多くの場合は提供元がキーを管理しており、データにアクセスできます。
エンドツーエンド暗号化はこれらとは異なります。会話は一方の端からもう一方の端まで暗号化されたままで、サービス側はその内容を読むためのキーを持たないよう設計されています。製品を比較するときは、誰がキーを持っているのか、どの時点でデータが読める状態になるのかを確認しましょう。
守れるものと、守れないもの
エンドツーエンド暗号化は、メッセージの内容を強力に守ります。サーバー侵害で暗号化されたメッセージが流出しても、サービス側がそれを読める会話に戻すためのキーを持っていない、というのが目指すところです。
誰に、いつ、どのくらいの頻度で連絡したかというメタデータは、通常隠されません。そのパターンから多くのことがわかってしまいます。また、ロック解除された画面を読まれたり、アカウントを乗っ取られたり、だまされて別人と話してしまったりすることも防げません。
バックアップは別途確認する価値があります。エンドツーエンドで暗号化されたバックアップを提供するアプリもあれば、提供していなかったり、オンにする必要があったりするアプリもあります。会話のすべてのコピーが同じレベルで守られていると思い込む前に、この設定を確認してください。
メッセージとプライベートファイルは別物
エンドツーエンド暗号化は通常、人と人の間でやり取りされるメッセージについての言葉です。写真やメモ、書類がデバイスやバックアップに保存されているあいだは、それとは別の、しかし関連した保護が必要です。ここでも問うべきことは同じです。ほかに誰がキーを持っているのか、ということです。
Sealbyは、アカウントや企業サーバーを介さずに、iPhone上でファイルを暗号化します。バックアップを有効にすると、暗号化されたデータのかたまりがあなたのiCloudに保存され、AppleにもSealbyにも読み取れません。どんなサービスを使うときも、「暗号化」という言葉だけで判断せず、キー、バックアップ、対応デバイス、プライバシーポリシーを確認しましょう。