南京錠は物語の半分しか守らない
ブラウザに南京錠マークが出ているとき、HTTPS はページの中身、つまり送るメッセージ、入力するパスワード、読むページを暗号化しています。この部分は何年も前から強固です。ですが安全な接続を始めるには、スマホはまず「どのサイトにつなぎたいか」を最初に伝える必要があり、長い間その最初の合図はそのまま平文で送られていました。そのため、インターネットプロバイダーや携帯会社、つないでいる Wi-Fi は、中身は読めなくても、あなたが開いたサイトやアプリの一覧をまだ見ることができました。
残った手がかりが問題になる理由
あなたがネットで訪れる場所の一覧は、それだけで価値があります。広告のためのプロフィール作りに使われたり、ほかの会社に売られたり、悪い相手の手に渡れば、どの銀行を使っているかの推測や、詐欺でどのアプリをまねるかの判断に使われたりします。特別なことを何もしていなくても、「この人はどのサイトを使っているか」という情報は、人に渡すには十分に個人的だと感じられるものです。
Encrypted Client Hello が変えること
Encrypted Client Hello(ECH)は、その最初の合図も暗号化するので、サイト名がそのまま見える形で送られなくなります。オンにすると、プロバイダーには主に、あなたが大きな配信ネットワーク、つまり Cloudflare のように多くのサイトをまとめてホストする共有の土台につながっていることと、動いたデータ量くらいしか見えず、正確なサイトやアプリは見えません。Android 17 は、これを組み込み、新しい通信の仕組みを使うアプリで初期設定からオンにした初の主要なスマホ OS です。Apple や主要なブラウザ各社も、似た保護を順次広げています。
正直な限界
これは本物の改善ですが、過大評価は禁物です。ECH が役立つのは、訪れるサイト側も対応しているときだけで、とはいえ大手の多くはすでに対応しています。効果が最も高いのは、スマホがサイトの住所を調べる前段階を隠す関連設定「Private DNS」と併用したときです。そして、これは VPN でも匿名化でもありません。サイト自身はあなただと分かりますし、ログインした相手はあなたのアカウントを見ますし、プロバイダーはあなたが接続中であることを把握できます。ECH は、特定の一つの漏れをふさぐものであって、ネットから姿を消す手段ではないと考えてください。
Sealby の役割
Sealby はあなたのウェブ通信を中継しません。それはスマホやブラウザ、そして上で挙げたような設定の役目です。Sealby が守るのは、あなたが手元に持ち続けるもの、つまり非公開の写真・動画・メモ・ファイルです。これらは端末の中で暗号化され、私たちにさえ読めません。ウェブは静かにプライバシーを高めています。あなたが持ち続けるファイルにも、同じだけの気づかいがふさわしいのです。
これは一般的な情報であり、セキュリティ上の助言ではありません。機能名・初期設定・使えるかどうかは、スマホ・アプリ・ブラウザ・バージョン・国によって変わります。お使いの端末の設定を確認してください。